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新銀河帝国/黒色槍騎兵艦隊

フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト上級大将
軍幹部・高級将校 データ

シュワルツ・ランツェンレイター艦隊の提督。大佐時代「一撃で二隻の敵を倒す」という芸当でラインハルトに認められ、後に彼の幕僚として重要な位置を占めるようになった。スマートな将帥揃うローエングラム軍にあっては、獣のような出で立ちと振る舞いが諸将を圧倒、戦場においては破壊力をこそ武器とし、配下の艦船全てを黒一色に固めた「黒色槍騎兵」艦隊(シュワルツ・ランツェンレイター)は、まさに宇宙最強のパワーをもって戦場を暴れ回る。しかし反面防御力に難があり、最初の一撃をかわされるとただただ撃破されるのみ。短気で忍耐力に乏しく、ロイエンタールなどは彼の強さを認めつつ「最後に立っているのは俺だ」とその実力を評価していた。アムリッツァに回廊の戦いと、二度も全滅に近いダメージを被り、ラインハルトより叱られることも一度ならず。それでも立てた武勲には赫々たるものがあり、ウランフやメルカッツといった同盟軍の名将を破った戦歴は、艦隊の名をして誰もが認めるところであろう。帝国には「彼のいるところを最前線と呼ぶ」という笑い話があったというが、むしろ戦局を決定着ける場面こそ彼は登場し、限界点に達した敵をボッコボコにシバキ倒していく猛将として活躍した。しかし戦場では圧倒的な彼だが、悲しいかなあまり頭のほうが切れないためオーベルシュタインからは煙に撒かれ、ハイネセンでは感情に任せて掴み掛かったことも。謹慎を喰らっても彼の態度はもちろん変わらず、謀略の多い劇中にあっては唯一気を置かず見ることのできる清涼剤のような存在だった。同盟側のライバルはアッテンボローで、罠に陥れようとする小賢しい革命家と力ずくで食い破ろうとする彼の戦いは見物である。通信文での冷静な戦いから直接マイクで怒鳴りあう彼らしい戦いまで、とことん派手に暴れ回った。このように猛将として有名な彼ではあるが、同時に忠義の人でも知られ、ラインハルトには心酔にも近い忠節を尽くしていた。偉大なるカイザーの前では「猪が猫になる」のだという。敵に廻すと鬱陶しいが、子分にするとこれほど頼りになる男も他におるまい。荒々しくも無邪気な性格は、僚友からも部下からも愛されている。ちなみに平民の出で、「他人を誉めるときは大きな声で、悪口を言うときはより大きな声で」という代々の家訓があるらしい。艦隊の座右の銘は「前進、力戦、敢闘、奮励」。作者の後書きによれば戦死する筈の人物だったというが、無事に元帥へと昇進を果たしている。艦隊旗艦はケーニヒス・ティーゲル

「怯むな、反撃だッ !! 我が艦隊に退却の文字はないッ !!」
「口は重宝だな! 親を売るにも友人を裏切るにも、理由の付け様はあるものだ」
「バカか貴様は?!」
「さあ、祝杯を挙げるためにハイネセンまで出掛けるとしようか !!」
「間に合ったか !! 残った敵は一隻残らず、我が艦隊が討ち取るぞォ !! ……突撃ィッ !!」
「猪突猛進こそ我らの本領よ !! 敵にいかなる奇計奇策があろうとも、力で打ち破ってくれるわァッ !!」
「その程度のことが貴様には解らんのか?!」
「敵軍をことごとく葬って、なお一万隻はあまるではないか !!」
「そうなったら即座に再戦だ…… !!」
「先手必勝 !! 行けェィッ !!」
「まどろっこしいこと言うな !!」
「おぉのれぇぇ……ヤン・ウェンリーめぇぇ、またしても取り逃がしたかァッ !!」
「突撃だァッ! ミッターマイヤーに、朝食をとる暇を与えてやろう !!」
「退くな……退くなと言っておろうが……」
「退く奴は構わん、ケーニヒス・ティーゲルの主砲で吹き飛ばしてやれ !!」
「カイザー・ラインハルト陛下の御下にあって、戦場を往来し陛下の恩為に、雄敵をことごとくを倒してきた我らだ!何をもって実績なしと放言するか !!」
「は、初めて聞いた !! アイツ、口がきけたのか ?!」
「このエセ詩人野郎!いつからオーベルシュタインの作った曲に合わせてピアノを弾くようになりやがった !!」
「心得たァッ !!」
「一人も生かして返すなァッ !!」

ハルバーシュタット大将
軍幹部・高級将校 データ

黒色槍騎兵艦隊の副司令官。やたらテンション高い男。司令官の人格的影響力が高く、腹心を通り越してどこか本人にも似た性格を持っていた。グレーブナーと並んで司令官の近くにあり、猪提督の心情をよく理解、かつて他の参謀が卑怯な策謀を提案をした際には、「ビッテンフェルト怒る」を予知して二人とも顔を見合わせていた。その後ビッテンフェルト謹慎の際などはオーベルシュタインに対する怒りの余波をワーレンにぶつけ、「言葉を慎め」と一喝されてしまう場面すら。更にラグプールでは、オーベルシュタイン麾下の憲兵隊との口論に痺れを切らせ、突撃を命じたりと暴れ放題だった。

「フン、門外漢とは片腹痛し !!」

グレーブナー大将
軍幹部・高級将校 データ

黒色槍騎兵艦隊の参謀長。司令官、副司令官、そして参謀長と三役揃って全員テンション高い。ハルバーシュタットと仲が良く、並んでビッテンフェルトの心情をよく理解する。しかしそれが過ぎて、普通ならば司令官の猪突に苦言を呈する立場にありながら共に猪突、とうとう副官のオイゲンしかビッテンフェルトを止められないという、悪夢のような司令部事情を作り出してしまった。だがそれこそがシュワルツ・ランツエンレイターの強さの秘密といえばその通りかも知れない。第1次ランテマリオでは、「このままでは出番がない」と司令官同様の猪突ぶりを見せ、彼のカーテンコール待ちにも「艦隊の存在をアピールするのですか」とノリノリだった。

ディルクセン准将
副官・補佐官・侍従 データ

ビッテンフェルトの高級副官。アムリッツァ時代から彼の傍らにあるが、オイゲンに隠れて活躍した場面を見たことがない。艶のある黒髪と精悍な表情はこの艦隊に相応しいが、喋らないのではちょっと。ちなみにエーレンベルク拘禁の際にもそれらしい姿があるが、黒色槍騎兵ともあれば副官といえども武闘派らしい。ランテマリオでは潮流の迂回を進言するが、ビッテンフェルト曰く「まどろっこしい」とのこと。

リヒャルト・オイゲン大佐
副官・補佐官・侍従 データ

ビッテンフェルトの副官。副司令官、参謀長と上役が無茶をするため、上層部で唯一司令官を抑える役目を担っていた。ビッテンフェルトとてさすがに無能ではなく、この副官の言うことぐらい理解しているのだが、最後の決断はやはり彼の一言。アムリッツァでは旗艦以下数隻にまで撃ち減らされ、なおも反撃を叫ぶ上官を制止して、その後も指揮官の致命的失敗や艦隊全滅を防ぐのに幾度となく貢献した。司令官謹慎の際は上官の身を案じてミュラーとワーレンを訪問し、「ビッテンフェルトには過ぎた部下」と讃えられている。ちなみに私生活でもそれなりの付き合いがあるらしく、コミック版では司令官と共に草むらに隠れてキルヒアイスを尾行したことがあった。

「閣下、お声が大き過ぎます……」

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