銀河英雄伝説を広めるサイト

旧銀河帝国/末期尚書

リヒテンラーデ・フォン・クラウス侯爵
尚書・委員長 データ

フリードリヒIV世時代の宰相代理。国務尚書を兼ね、今までも内務・宮内・財務尚書という重職を歴任してきた切れ者。外戚勢力を快く思わず、古くからの慣例を持ち出し彼らを牽制、陰謀を駆使して権力を握り、末期に発生した多々の貴族叛乱を鎮圧した。臣民に対しても老獪な政治手腕で凡君時代を切り抜け、皇帝崩御の後は公爵へ進む。その後エルウィンヨーゼフII世を立てるとラインハルトを抱き込み、ブラウンシュバイクと相対させ覇権を狙うが、宰相代理から「代理」の字を削ったのが彼の限界だったのだろう、オーベルシュタインの策とローエングラム軍の思い切りの良さを読み誤り私邸に踏み込まれると逮捕拘禁。後に一族郎党処刑された。帝都に残る貴族たちの間を駆け回ったところで、権威を潰そうとする青年を前に武力無しでは抗し得ないのも当然だ。帝国をぶち壊すことを企図する時代の変革者たちを前に、宰相の地位と国璽は自らを守ってはくれなかったようである。ちなみに踏み込まれた際、彼が読んでいた本は「理想の政治」。これにはロイエンタールも失笑を禁じえなかった。

ワイツ秘書官
官僚・警官・公社職員

リヒテンラーデの政務補佐官。三代前にようやく帝国騎士の称号を得た寒門の出身だが、リヒテンラーデからはなぜか気に入られる。偉大な帝国宰相代理を前に、いささか無礼な言動をとった。ベーネミュンデの一件に際しては彼女を結婚させる解決法を提示したり、リヒテンラーデの命でクレーザーから証言を得たりと事件の裏で動く。宰相代理からの信頼厚い彼だったが、影でラインハルトと通じてカストロプ討伐をキルヒアイスに任せるよう具申したことを主は知らない。ちなみに彼の名をワッツと表記される場所もあるが、これは誤植と思われる。

ゲルラッハ子爵
尚書・委員長

フリードリヒIV世時代の財務尚書。カストロプに部下の調査員を派遣するも有角犬で追い払われた。公爵の呼出状の発行をリヒテンラーデに要請し、動乱の鎮圧後はその財産処理の報告を行なう。宇宙全体を見据えた視野の広さを持ちながらも強圧的なまでの反共和主義者で、リヒテンラーデが用意した平民への「アメ」の部分に注意を促していた。また、他の要人たちに先駆けてフェザーンの動向にも危機感を抱いており、名ばかり貴族ではない事が知れるというもの。同盟の帝国領侵攻に際し、ラインハルトと同じ戦略構想を持っていた。ラインハルト独裁後はオーベルシュタインの監視下に置かれるが、皇帝誘拐の共謀犯としてスケープゴートに使われ処刑。「開闢以来の廷臣」とラインハルトが語る通り、名門の出だったのは間違いないが、彼に歯向かう勇気や行動力は持ち合わせていなかったようである。正統政府の面々からも、派閥抗争の危険から見捨てられてしまったらしい。

フレーゲル
尚書・委員長

フリードリヒIV世時代の内務尚書。アスターテ戦勝後におこなわれた、ラインハルトへの元帥杖授与式にその姿がある。

ルーゲ伯爵
尚書・委員長

フリードリヒIV世時代の司法尚書。カストロプ (先代)の疑獄からの逃れようを「見事な奇術」と皮肉った。

ルンプ
尚書・委員長

フリードリヒIV世時代の司法尚書。ルーゲの後任。アスターテ戦勝後におこなわれた、ラインハルトへの元帥杖授与式にその姿がある。

ノイケルン
尚書・委員長

フリードリヒIV世時代の宮内尚書。アスターテ戦勝後におこなわれた、ラインハルトへの元帥杖授与式にその姿がある。皇帝とリヒテンラーデを繋ぐ職責を担うが、無関心無気力なフリードリヒIV世の御世にあってはさしたる仕事もなかったのだろう。イゼルローン要塞失陥の際、彼は皇帝と宰相代理を取り繋いだ。

アイゼンエルツ伯爵
尚書・委員長

フリードリヒIV世時代の宮内尚書。若き折は円熟した豊麗な女性を好んだ皇帝に、一年間に渡り妻を提供した為に地位を得た。かつてはウダツの上がらない地方の一男爵に過ぎなかったという。

ヨハン・ディトリッヒ・フォン・アイゼンフート伯爵
尚書・委員長

フリードリヒIV世時代の典礼尚書。30年の運動期間と500万帝国マルクの工作費をついやして尚書の座に就く。閣議では端然と座したまま熟睡する特技を披露するだけの存在。ベーネミュンデ自裁を取り仕切るが、台詞を言うにも唾を飛ばしたり、咳込んだり、メモを覗き込んで確認したりとその間抜けっぷりをさらけ出した。罪人の怒気にも怯まないのは、勇気ではなく感性が鈍磨しているからと周囲には映っている。

ウィルヘルミ
尚書・委員長

フリードリヒIV世時代の科学尚書。アスターテ戦勝後におこなわれた、ラインハルトへの元帥杖授与式にその姿がある。

キールマンゼク
尚書・委員長

フリードリヒIV世時代の内閣書記長。アスターテ戦勝後におこなわれた、ラインハルトへの元帥杖授与式にその姿がある。

オイゲン・フォン・カストロプ公爵
尚書・委員長

フリードリヒIV世時代の財務尚書。貴族としての富力と閣僚としての職権を駆使して蓄財に奔走、疑獄事件も一度ならず起こすが、権力と富力でその度に逃げおおせ、司法尚書をして「見事な奇術」とまで言わしめる。自家用宇宙船の事故で死亡した後は、その度を過ぎた特権濫用への報復として調査官が派遣された。叛乱を起こした息子の死後、生前彼が貯め込んだ財産は国庫に収められている。「軍事費の圧迫に苦しむ財政に一息つかせる」、息子にアルテミスの首飾りを買わせられるだけの遺産とは、一体どれ程の額なのだろう?

マクシミリアン・フォン・カストロプ公爵
貴族

オイゲンの長男。カストロプ動乱の張本人。父の死後、不当な財産の取り上げを命じた帝国に対し叛乱を起こす。自領に立て篭もり抵抗、フェザーンから買った防御衛星「アルテミスの首飾り」でシュムーデを撃砕した。とにかくも暴君で、臣下を殴り付けること一度ならず、美女を囲うこと一人ならず。諌めに訪れたマリーンドルフを監禁し、二度目の討伐軍率いるキルヒアイスと対峙するも、ゼッフル粒子を用いたトリックにしてやられ衛星は全滅した。降下する敵艦隊を前にフェザーン逃亡を口にするが、臣下から妾から全てに裏切られ、全身にナイフを受けて死亡した。アニメ版では作品の世界設定をぶち壊すギリシャスタイルで登場、パーツィバル共々視聴者を驚かせ、コミック版では美形ながらも幼女をはべらすサディスティックな悪役としてキルヒアイスの怒りに火を着けている。

エリザベート・フォン・カストロプ公爵
貴族

オイゲンの娘。コミック版にのみ登場するカストロプの妹。帝国軍でただ二人の女性軍人の一人で、兄の命令で5000隻の艦艇を率いキルヒアイス艦隊を迎撃した。小惑星を用いたトラップにより撃破される。

エーリッヒ・フォン・ハルテンブルク伯爵
貴族

エリザベートの兄。その夫リューネブルグから見れば義兄。エリート中のエリートとして知られ、現在は内務省警察総局次長の座にある。次期警視総監の最有力候補と目され、更に進めば内務尚書。この歳で閣僚となれば、長期に渡って権力を維持するだろうと噂されていた。しかし妹の前夫・カールマチアスの非道を知るに到り、フォルゲンと組んで彼を謀殺すると、これを同盟軍によるものとして始末。沈滞する妹の精神を活性化させんがため、亡命者・リューネブルクとの縁組を進める不思議さんぶりを見せる。しかしその後これら裏の事情をグリンメルスハウゼンが真相を暴露するに到ると、前夫の死の真相を尋ねた妹に睡眠薬を盛られてしまい、階段を突き飛ばされた上に顔面に鉢植えを喰らって死亡した。その顔は血と肉の塊となり、原型を止めなかったという。どうやらグリンメルスハウゼンとは一応家族ぐるみの付き合いをしていたようだが、パーティにおいては彼のペースに巻き込まれ危険を感じ退席している。

PageTop
Copyright (c) 2017 T.Hisakawa All Rights Reserved.