ゴールデンバウム家の傍流。第7代ジギスムントII世になって、初めてニ階を飛び越し帝位を得る。後に彼のみならず、アウグストI、II世といった変態皇帝を生み出すこととなった。
銀河帝国の第7代皇帝。幽閉されたカールの従弟で、変態一門・ブローネ侯爵家の血を引く男。偶然舞い込んできた帝冠奪取の機会を掴み至尊の地位に就くが、後に「痴愚帝」と呼ばれる程のバカ殿様として歴史に悪名を残す事となった。とにかく強欲で、家来3人と共に国庫を完全私物化、贅沢の限りを尽くすと、挙げ句の果てに徴税権をも貴族や商人に売り渡し、フランツオットーによって保たれた帝国を崩壊寸前まで導いている。しかし無実の豪商300人とその一族を殺してその財産を奪った時、自らの子・オトフリートによって軟禁されてしまった。後の見方によると、この皇帝は「自ら悪意を持って国家に害を為した」とされている。
ジギスムントII世時代の国務尚書。皇帝の腹心で、後に公爵となる。フランツオットー時代の有能な三大臣の後釜として、痴愚帝の下でその愚行に協力。自らも私腹を肥やした。しかし第8代オトフリートII世の改革によって処刑され、財産は没収されてしまう。
ジギスムントII世時代の財務尚書。皇帝の腹心で、後に公爵となる。フランツオットー時代の有能な三大臣の後釜として、痴愚帝の下でその愚行に協力。自らも私腹を肥やした。しかし第8代オトフリートII世の改革によって処刑され、財産は没収されてしまう。
ジギスムントII世時代の軍務尚書。皇帝の腹心で、公爵と元帥号の地位を与えられるが、これまでに彼が指揮してきた兵士のトータルは500名という有り様。フランツオットー時代の有能な三大臣の後釜として、痴愚帝の下でその愚行に協力。自らも私腹を肥やした。しかし第8代オトフリートII世の改革によって処刑され、財産は没収されてしまう。
銀河帝国の第8代皇帝。先帝の子。父の愚行を見かねて決起し、一荘園へと軟禁。更に3人の大臣たちは処刑、おこぼれに与っていた廷臣と商人たちを宮廷から叩き出すと、財政再建に邁進した。しかし父の起こしたバカ騒ぎのツケは余りに大きく、この息子は過労死。改革は次代へと引き継がれることに。
銀河帝国の第9代皇帝。先帝の子と思われる。「国政の名君、後宮の凡君」というあだ名が示す通り、先代から引き続き公正で堅実な統治と財政再建を行なったものの、二号さ ん関係が甚だだらしなかった。しかも異常なまでの髪フェチで、病死した寵姫の髪を食べて胃壁にそれが刺さり、医師たちを蒼白にさせたこともあるという。しかし私生活ではド変態だが、一応の名君として名を残した。ワーレンの親も、何でこんな皇帝と同じ名前を子供に付けたんだ?
銀河帝国の第10代皇帝。先帝の子と思われる。これといった記述なし。
銀河帝国の第11代皇帝。先帝の子と思われる。これといった記述なし。
銀河帝国の第12代皇帝。先帝の子と思われる。これといった記述なし。
銀河帝国の第13代皇帝。先帝の子と思われる。これといった記述なし。
リヒャルトIII世の后で、アウグストII世の母。なかなかに出来た息子を持ち、即位後の彼が一番最初にしてくれた親孝行は、父帝時代の後宮女性たち数百名を生皮剥いで殺すこと。そして次は、母自らに死を賜ることだった。その理由は、「帝位簒奪者と思しき弟たちをこの世に産み落としたから」という無茶苦茶なもの。しかしこの不幸な母親の死も、惨劇のほんの始まりでしかなかった。
銀河帝国の第14代皇帝。先帝の子。史上最悪の暴君として、後に「流血帝」と呼ばれる。風貌は醜悪そのもので、自らの脚で立って歩くことができないまでの肥満、車椅子ロ ボットに乗らなければ移動できない程で、その容姿は「溶け掛けたラード」とまで例えられる。大酒と荒淫、過度の美食と阿片の常用で身体は腐り切り、しかも精神までもが崩壊していたため、帝冠を手にした彼は父の後宮の美女たちを「母のため」と残酷な方法で虐殺した。弟たちをも犬の群れに投げ込み殺害し、即位後一週間で全閣僚は消え去っている。更には部下のシャンバークを使って最大2000万、最少600万という、我々小説の外の人間にとっても馴染み深い数字の人間を「直感」によって大虐殺、しかもこの中には平民のみならず貴族も含まれており、まさに主義主張などは皆無の、権力を玩具にして遊ぶだけの皇帝として残虐の限りを尽くした。しかしこの壮絶な時代も、自らに危機を感じた従弟・リンダーホーフ(後の第15代エーリッヒII世)によって終わりを告げ、彼はかつての使用人・シャンバーグによって有角犬の中に放り込まれ死亡する。
アウグストII世時代の近衛旅団長。ある意味、人類史上最悪の軍人。皇帝の「直感」に従い、反逆者と思しき人物を一族郎党残らず処刑。リンダーホーフの叛乱を知ると、今 度は逆に皇帝を葬った。新たなる支配者から大将の地位を与えられ喜ぶ彼だったが、かつての虐殺実行犯としての罪を問われ銃殺刑に処された。
第15代エーリッヒII世の父で、第13代リヒャルトIII世の弟。アウグストII世がまさか従弟に領地を与える器量を持っているとも思えないから、リンダーホーフ侯領は先々帝以前の皇帝から安堵されたものと思われる。
銀河帝国の第15代皇帝。アウグストII世時代はリンダーホーフ侯爵。父・アンドレアスから領地を受け継ぎ、皇帝のご乱心を前に自領へと逃亡する。しかし暴君はこの従弟の存在を思い出し出頭を命令。彼はこれを拒み、体内に毒薬を仕込んだ上で決死の叛乱を起こした。そこへ若い3人の提督の助力を得ると、トラーバッハ星域では士気の乏しい討伐軍相手に快勝を遂げ、「新皇帝万歳」の快哉を浴びながら帝都への凱旋を果たす。即位後は特に反動的にもならなかったが、先代の恐怖政治の影を一掃するのに貢献し、後に「止血帝」と呼ばれた。
ルドルフ大帝以来の名家の出身。リンダーホーフ侯爵時代のエーリッヒII世に従い、アウグストII世を除かんと馳せ参じた三提督のうち一人。トラーバッハ星域で討伐軍を撃破した後は主君と共に帝都へ凱旋。皇帝の即位後は元帥の称号を与えられ、軍務・内務・国務尚書を歴任した。幅広い才能で侯爵まで上ぼるが、次男・フィリップが起こした事故で皇女マグダレーナが死ぬと、責任をとって公職を辞している。ちなみに彼はローエングラム家9代目の当主で、この家はルドルフ時代からの名家ながらも血筋が絶えることが多かったという。代々閣僚と提督を輩出すること10名に上り、11人目はきっと皇帝となるだろう。
コンラート・ハインツの次男。事故を起こし、皇女マグダレーナを死なせてしまう。死を賜ったとの記述もなく、ローエングラム家も爵位を落としただけで済んだということは、もしかしたらマグダレーナとは良く知った仲で、未来の宰相閣下、一歩引いても摂政となる予定などがあったのかも知れない。
エーリッヒII世の娘。重臣・ローエングラムの次男が起こした事故により死亡する。
銀河帝国の第16代皇帝。先帝の子と思われる。これといった記述なし。
銀河帝国の第17代皇帝。先帝の子と思われる。これといった記述なし。
銀河帝国の第18代皇帝。先帝の子と思われる。これといった記述なし。
銀河帝国の第19代皇帝。先帝の子と思われる。実子を持たず、甥に帝冠を譲り没した。噂が真実とすれば不幸な人物で、皇后と第20代皇帝との間の不倫関係が原因で殺されてしまった、情けない皇帝ということになる。
レオンハルトII世の后。一説によれば第20代フリードリヒIII世と不倫関係にあり、邪魔になった夫を弑逆したとされる。
銀河帝国の第20代皇帝。大きな失政の記述はないが、三男・ヘルベルトの敗北によって「敗軍帝」と呼ばれる。この無謀な遠征に賛成、かつヘルベルトの増長を止められなかったことからも、彼の責任は小さくないだろう。そのうえ宮廷には「暗赤色の六年間」という不穏な時代を招き、一時は近衛兵の叛乱に備えて新無憂宮内部にさえ旅団を駐屯させる有り様であったという。