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自由惑星同盟/救国軍事会議

ドワイト・グリーンヒル大将
軍幹部・高級将校 データ

救国軍事会議の首班。かつては第4艦隊の司令官、現在は総参謀長の重職にあったが、アムリッツァ敗戦の責で査閲部長に廻される。以前は主だった全ての作戦に参加し、ロボスのような現実感覚の薄い司令官をなだめては良識派の幕僚として力を発揮してきた。娘・フレデリカとの縁でヤンとも親交が深く、とかく上層部には通りにくいヤン・マジックの承認に一役買う場面も。しかしトリューニヒトら利権政治家の専横に憂うあまり軍事クーデターの敢行を決意すると、自分より早く旅立った妻(ちなみに八歳年下)の墓を訪れた後、ハイネセンにて決起を遂げた。ところがかのルドルフよろしくの高圧的な軍国主義体制は国民の反発を招き、ヤン艦隊へと送り込んだ刺客・バグダッシュにも裏切られ、更にヤンによってルグランジュ艦隊、アルテミスの首飾りといった切り札を次々と崩される中、自らの正体を明かしたリンチによって射殺されてしまった。智謀家のブロンズや信念の人エベンスが彼に味方したとて、ファシズムの権化クリスチアンや精神病患者のフォーク、あろうことか「ゴキブリ野郎」ベイにローエングラムの回し者リンチと、上層部に二人も裏切り者がいたのでは、クーデターなど成功しよう筈もない。彼の生涯最後の良識は民間人を人質にしなかった事で、「国家の再統合」への害を考え徹底した抵抗を諦めた。上に対しては細かい気配りの利く人物だったが、バグダッシュにメッサースミス、リンチと、人の裏側を読み取る能力にはどうやら欠けていたらしい。彼は娘の軍人志望も、長いこと自分の影響と信じていたとのこと。切り札はアルテミスの首飾り

「あの子は――解ってはくれんかな?母さん……」
「もう、終わったのだ……」

ブロンズ中将
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救国軍事会議の構成員。グリーンヒルに従い軍事クーデターに参加する。情報部長のくせにどうにも冷静さに欠ける将校で、クリスチアンになじられ激昂したり、バグダッシュ演説に机を叩いたり、アルテミスの首飾りを破壊されて崩れ落ちたりと、メンバーの中での「驚き役」はいつも彼だった。クーデター失敗後は逮捕され裁きを待つ。肩を落とし連行される姿は何とも哀れだが、コミック版では若者たちの為に責任者となるべく生きる道を選んでいた。ちなみに資料によると、「クーデター派の暗躍の事実を揉み消す」ことにも従事していたとのこと。

「なに ?! 貴様、もう一度言ってみろッ !!」

ルグランジュ中将
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救国軍事会議の構成員。会議唯一の実働戦力・第11艦隊の司令官。角刈りのゴツい男。グリーンヒルを前にヤン艦隊撃滅を豪語するが、その実不安があったのだろう、バグダッシュを使ったヤンの暗殺もプランに入れて戦闘に突入。日本海海戦時の東郷訓示にそっくりな演説をぶって正面からの勝負を挑むが、側面をグエンバンヒューに引っ掻き回され大ダメージを被った。戦術面で無能者でなかったために無益な戦闘が最後まで続られ、八時間の激闘の末に拳銃にて自決している。彼が敗れた事により、救国軍事会議はその手足を失った。艦隊旗艦はレオニダスII

(頼むべからざるものを頼んだのかもしれない)
「全艦で撃ち返せ !! 一兵たりとも生きて返すな !!」

エベンス大佐
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救国軍事会議の構成員。会議のナンバー・ツーにして、グリーンヒルの片腕。経済担当ながら、軍国主義的な統制はハイネセンを大いに荒らす。とかく信念の堅い男で、敗北後もヤンに自らの正義を説いて通信を一方的に切断。ラインハルトとリンチの関わりを全て消し去った後、銃にて果てた。同じ思想にありながらも対立するアラルコンは野蛮なタイプで、朝日の言う旧日本軍的な絵面なのに対し、こちらは高潔ながら、少しでも傷付くと顔面蒼白で暴れ出すような脆さが見て取れた。フェザーン人相手に銃を向けたり、死んだリンチの外道に唾を吐き掛けたりと子供の様な一面も。

「貴様らフェザーンの拝金主義者どもに正義の何たるかを教えてやるぞ !! 金銭で人の心や社会を支配できるなどと思い上がるなよ !!」
「我々は正義を欠いていたのではない!運と実力が、僅かに足りなかっただけだ !!」
「我々の死が無駄に終わらぬよう、この国を――同盟の未来を頼む」

ストークス少将
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救国軍事会議の構成員。ルグランジュ艦隊の副司令官。艦隊の前衛部隊を担うが、ヤン・フィッシャーのコンビネーションプレイで背後を突かれ苦戦した。機転を利かせ即座にアッテンボロー撃滅へと移るが、敵の粘り強い戦い方を見て、彼らを相手にせず本隊の援護に向かおうと更に目標を変えている。しかしアッテンボローの小賢しい戦術によって睨めっこ状態に持ち込まれると、そのままズルズルと消耗を続ける羽目に陥り、とうとう本隊と分断されたままで敗北した。ルグランジュ自決後も抵抗をやめず玉砕している。艦隊旗艦はアバイ・ゲセル(?)。

アーサー・リンチ少将
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救国軍事会議の構成員。士官学校時代からグリーンヒルと親しく、彼の二級下にあって目を掛けられていた男。前線でもデスクワークでも功績を挙げて人望もあったが、エルファシル司令官時代、彼は迫り来る帝国軍を前に民間人を見捨て単身逃亡する。そこを捕虜とされたため、収容所でも「卑怯者よ恥知らずよ」と嘲われ続けた。しかも妻が二人の子供を連れて実家に帰り、あまつさえ籍まで抜かれたと聞くと、酒に溺れる日々を過ごす事に。そんな中をラインハルトにスカウトされ、「帝国軍少将」の地位を餌にグリーンヒルたち不平分子を扇動するが、こちらの本意はそんなものになどない。「自己の正しさを信じて疑いない人間に弁解しようのない恥をかかせる」という目的のため、鬼気迫る会議首脳部で敢えて自らの正体を明かした。結果彼はエベンスらによって射殺されると、その遺体すら始末されてしまう。こんな死に方をして、彼の魂は果たして救われるのだろうか。人間何かひとつ間違えると、その後の人生まで大きく変わってしまうという好例。かつての艦隊旗艦はグメイヤ

「名誉か……下らん」

ベイ准将
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救国軍事会議の構成員。ゴキブリ野郎、またはイタチ。クーデターに参加しながらもトリューニヒトと通じ、後に彼の警護室長となる。査問会に引きずり出されたヤンを監視し、それを批難するフレデリカを「娘も娘だ」となじった。ロックウェルと並ぶほど政治的活動の目立つ男で、トリューニヒトに従わないビュコックの周辺を嗅ぎ回り、逐一ボスへと報告を入れている。自らの裏切りを知られんために敢えて裏切りの存在を口にするとは中々の策士ではあるのだが、リンチ射殺後のドサクサに紛れた去り様はどうにも行き当たりばったりだったような気がしなくもない。ちなみに全くの余談だが、同じ声の池田勝氏が『イデオン』で演じたアバデデにも「親が親なら子も子」と、ヒロイン(?)を罵るシーンがある。

「答える必要を認めない」
「父親が父親なら、娘も娘だ…… !!」

アンドリュー・フォーク准将
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救国軍事会議の構成員。士官学校時代から秀才として知られ、主席で卒業後はロボスによって取り立てられる。シトレ勢にして若手のホープたるヤンをライバルと見なし、彼を越えようと帝国領侵攻を発案した。しかしビュコックやウランフといった真の実力者を前に精神論のみの計画は無意味で、ただ失笑だけを被る結果となる。しかも発動後は作戦士官ながら自主的に上官への窓口を担い、諸将から大きな批難を受けた。当然ながらこの無理な作戦は失敗、ビュコックによって自尊心を傷付けられると、撤退後は療養が続く。病名は「転換性ヒステリー症による神経性盲目」。ワガママいっぱいに育ったため、挫折感が昂奮を引き起こし盲目に到るのだという。ところがそこを彼の特性を知るグリーンヒルに利用されると、クーデター計画の一環として深層暗示を掛けられ、クブルスリー射殺未遂事件を引き起こす事に。逮捕拘束後は本格的に精神病院送りとなり、この病院も火事により焼失して、彼もまた死亡したかに思われていたが、その裏で地球教が暗躍すると彼らによって担がれ、「同盟軍の元帥」という正当な地位を求めてヤン殺害を決意する。武装商船を強奪してレダIIに迫るが、真の暗殺者たちをヤンに近付ける布石にされてしまった。最期の台詞は、何に向けてのことなのか。

「攻勢ではありません、大攻勢です」
「ヤンめ……ヤン・ウェンリーめ…… !!」
「なぜだァーッ !!」

クリスチアン大佐
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救国軍事会議の構成員。要注意人物。国家を救うという目的ではなく、ただ単純に軍事革命をやってみたかったかのような、目的と手段の逆転した男。軍隊をこそ最高のものと信じ、反戦を唱えるジェシカを「ひっとらえてくるのやー」と息巻く。銃を片手に飛び出して行った彼だったが、スタジアムでの行動が過激にすぎたため暴動に発展し、二万人以上の死者を出す元凶となった。笑った直後に反動で人を殴るというチンピラのような暴力を、軍人が民間人に対してやらかした罪は大きい。その人物像は、あのリンチをして「低能」と言わしめた。

「挑戦だ!これは我らに対する挑戦だ !!」
「高邁な理想を抱く市民諸君。平和的な言論は暴力に勝るというのが諸君の主張だそうだが、間違いないかね?」
「死ぬ覚悟もないのに、デカい口を叩きやがってッ !!」

マロン大佐
軍幹部・高級将校

救国軍事会議の構成員。グリーンヒルの本格蜂起を前に、シャンプールで叛乱を起こす。決死の時間稼ぎを敢行するも、シェーンコップの作戦指揮を前に三日で敗れ去った。ブラスターを口にくわえて自決、残兵たちは降伏した。

「だから、勝ったのはわれわれだ !!」

ハーベイ司令
軍幹部・高級将校

救国軍事会議の構成員。グリーンヒルの本格蜂起を前に、ネプティスで叛乱を起こす。

ヒルマ少佐
副官・補佐官・侍従

救国軍事会議の構成員。恐らくはルグランジュの副官と思われる、小林某似の将校。ヤンに自決した司令官の最期の言葉を伝え、降伏を受諾した。

シムズ軍曹
副官・補佐官・侍従

救国軍事会議の構成員。人間味ゼロの無表情士官。どうやらこのクーデターにも参加していたらしい。――どこに?査問会が開かれるに到り再登場して、ベイの下でヤンの世話を担当した。クーデターの際もベイ直下にあって、裏切りの手筈もしていたようである。ヤンに対しては無機的な態度で接し、怒った彼からドア越しにベレー帽を投げられていた。査問会においては常にヤンの傍らにあって、彼が何かやらかすことに備えている。

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