アウターガンダム
アド・ガーンズバック
ヘル・ホークに乗艦、豪放にして粗野な無精ヒゲ艦長。同じく軍にいる奥さんとは現在別居中で、娘が一人がいるらしい。一介のムサイ級艦長にしてはザビ家の事情に詳しく、グラナダ艦隊の貧弱さを笑い、ドズル中将の無能を貶した。ソロモン海戦においてはリチャードの乗るサラミス級と交戦、激闘の末ソロモン海域から撤退。戦後は宇宙警察機構に参加、同名のパトロール艦でチェンバレンを支え、彼の亡き後は臨時の司令官まで勤めている。しかしウェラー逃亡後は一介の船乗りに戻り、今日もエファにどやされているらしい。かつての立場が一転、それにしても丸くなったものである。
「ワルの気持ちが判るポリがいても、悪くはねぇなって思う事もあるのさ」
エイミア
アド、バーツの娘。それなりに大きくなったとのことだが、まだ物心ついていない。両親別居中につき、アド曰く「半分は俺のもの」。ビデオすら届けてこないバーツに腹を立てていたが、彼女のほうは「クリスマスには会わせる」という。彼はカタールを眺めつつ、「その前にこの戦争を終わらせよう」と呟いていた。
エファ・ガラドリアル准尉
カタールのパイロットを勤める、ニュータイプ候補の女性パイロット。当時まだ15歳だったというが、グラナダの研究所で行われる拷問まがいの実験を見かね、バーツが苦労して連れてきた。両親を知らず、名乗り出た身元引受人が活動家だったため流れ、以来彼女は人間を信用しなくなった。ヘルホークに乗艦、暴力艦長のアドにはもちろん心を許していない。「エリートのくせに」とバカにする彼へ、彼女は殺意を視線で表した。アウターと交戦、その際は九死に一生を得、戦後は宇宙警察機構に参加。フェルガータの艦長を勤める他、チェンバレンの死後は機構の局長まで勤め上げた。目で殺意を訴えた彼女の部下に、その後アドはなっているというのだから解らないものだ。
「不発かぁっ!!」
エリシア・ストックウェル
カインズの補佐役としてトリビューンに乗った女技術者。ゼファーの母親役としてシステムの自我形成を担当、プログラミングの苦手なカインズに代わり、大任をこなしていた。代々軍人の家系で、子供の頃から「暴力に屈する事を恐れるよりも暴力と対決する勇敢さを持て」と叩きこまれている。銃の扱いにも長けるが、「おかげで右腕が太くなっちゃって」と笑っていた。その他、深層療法で読者に裸体をさらすこともある。復刻版では修正されていたが。
片桐政務次長
防衛庁の官僚。「東京は捨てられた街」という理由から、海入からの要請を蹴った。
ギジェ・フェロン
何かイデオンかエルガイムにでも出てきそうな名前だが、この時代のポルノ・スター。ギレンの密談を盗撮したハンスがからかい半分に出した名前だが、実像は不明。作者も想像図募集中だという。
グラハム・チェンバレン艦長
第21支援艦隊の指揮官。計4隻でルナツーを出たものの、旗艦を除く僚艦全てを沈められた。アルハイムの増援も拒絶するが、彼の心意気に打たれて最後の足掻きに出る。ウォーリフの奮戦と冷静な指揮により、ゼファー到着までを持ち堪えた。地球出身で、彼もまたゴールドマン同様手に火傷の跡がある。
グリス・ワルダー
ASTEPのスタッフ。サイド3に潜入したジャックに協力、ジオニック社への立ち入りを手配した青年。金髪の色黒、そして月出身だけに背が高い。この際ジャックが使った偽名はビル・エバンスだが、後にザクマシンガンの写真を送られているだけに一定の信頼関係は出来上がっていたのだろう。彼の写真により、ジャックらはジオンの真意を悟った。
グリゾム
サンセイビル
暴走したジムを電磁攻撃にて仕留めようと、文化庁の役人が追い込んだビル。
ジェーン
江蘇省でジオン軍を前に、ハンスが口にした名前。「データにない」ということから、雑誌名か記者名かと思われる。
J・T・アルハイム准将
トリビューンに乗艦、第七艦隊の提督を勤める将軍。星一号作戦の尖兵として過去二度の交戦歴をもつが、いずれも新型・ゲルググを前に敗退。三度目の正直として艦に無人機を配備、カインズ博士の協力を得て敵の殲滅に向かう。実直な性格は服装にも顕れ、連邦の詰め襟軍服の下にネクタイをしていた。しかし過去の失態に対する責任感は薄く、ジオン軍を絶対悪とみる傾向が強い。そんな彼を、カインズは心の中で笑っていた。ちなみに彼もまた高官の例に漏れず演説好きで、意外にも詩に詳しい。
ジャック・ウッドワード
リャン、ハンスと活動を共にする事務所持ちジャーナリスト。父を白人、母を有色人種にもつ、どこか気取った風のある青年。ギレンと軍需界との会談からその裏を調査、開戦一月前から一年戦争の勃発を予見した。行動力に優れ、中国にまで遠征経験がある。また20年の後のシッガルド事件においても現役ルポライターとして活躍、軍の動き全てを把握、リャンに情報を提供すると共に、「この紛争の根底にあるもの」を見越すほど時勢には明るかった。
ダウニング
ジムのパイロット。ジオン軍のMSのスピードに翻弄され、カタールを前に姿を消す。リーダー機からフォーメーション・アタックの指示があったが、返答できずに消えた。
チャールズ・ゴードン
デレク
テレンス・リッツマン博士
カインズの同僚で、ライアント社の雇われ技術者時代の友人。自らの持つロボット工学の知識をゼファーに使ったカインズに対し、彼はジオン軍でカタールを作ることに捧げた。荒々しい風貌だが、「どんなパイロットでも死なずにすむ」というコンセプトで開発を進める人道的な面も持つ。戦後はカナダへカインズを参り、花を捧げた。
南大佐
江蘇省の軍を指揮するメガネの将軍。中国の陸軍だけに地勢に詳しい現地出身者が任官されたのだろう。新兵器MSの前に一個旅団が15分で壊滅、その事態に驚愕しており、アウターの機密が敵に漏れるのを一層恐れた。そのため同機の緊急破棄を決意するが、カインズ博士の反対に遭い逆に打って出るよう命ずる。彼もまた軍に誇りを賭けた人物だったのだろう、連邦の根本である官僚主義を非難されたことで逆にカインズを攻撃、「マッドサイエンティストめ」の暴言を吐くに到った。
バーツ
アドの別居中の妻。黒い長髪に丸メガネ、いかにも後方支援系の顔立ちの女性。カタールとそのパイロットを輸送艦でヘルホークに送り届けた。彼女もまたザビ家の問題に詳しく、現在のドズルの立場をよく知っている。彼との間には幼い娘が一人、アドの粗暴のせいで夫婦仲は良くないものの、戦時にあっては頼れるのが彼くらいなものだった。苦労して貰ってきたとはいうが、彼のためのカタールかどうかは疑問である。
ハング・ウォーリフ少尉
戦後三年、グラナダの公開模擬戦場で賞金稼ぎをしていた軍人。愛機はオリジナルそのままのガンダム。岡部に腕を見込まれ、ギガントを止めるためのパイロットに選ばれた。ちなみに軍のお墨付きである。作戦の際には重装型ガンダムに乗り、岡部のシステム進入をサポート。プログラム消去までの時間を稼いだ。しかし彼の凄いところは見事に機体の頭部を破壊しているあたりにある。ところでいくらプロトタイプのサイコとはいえ、ガンダムと同サイズの頭ってどうよ?ちなみに戦時中はジムに乗り、チェンバレンの下で第七艦隊からアウターが届くまでの時間稼ぎをした。
「厄介事に首を突っ込むのは性分でしてね」
ハンス
アラブ系の血を牽くヒゲのフォトグラファー。実際には興信所まがいの仕事に手を染めていたようである。仕事仲間のジャックと共に私用のパーティーに参加、衣裳の関係で入れずに係員ともめていた。その帰路でギレンと軍需関係者との接近を目撃、それをフィルムに収める。実は開戦遙か前からジオンの反乱を予見していた者の一人。
バン・ヒューゴット
ジャックがパーティーで目撃、ハンスが撮影した人物。メガネに葉巻、いかにも大物風の初老の男だが、実は軍需産業のトップという本格的なVIP。彼がジオンの反乱に多大な影響を及ぼしたことは間違いない。プールの外れでギレンと密談を交わしているが、しかしこれもザビ家が主権を握る以前の話なので、ハンスですらその名を思い出せずにいた。
ヒューゴ
ブラン
ジムのパイロット。ジオン軍のMSのスピードに翻弄され、カタールを前に姿を消す。リーダー機からフォーメーション・アタックの指示があったが、返答できずに消えた。
M.岡部
マサチューセッツ工科大学、ライアント重工業の8次元能動関節のプランナーを経て、UAI社・特技部門の技術部長となった技術者。自動プログラミングシステムの開発にあたった。システムは戦時中に完成せず機を逃すが、しかし搭載機は動きを止めず、以前の命令である「サイド3の破壊」に従って暴走。それを阻止するべく彼女はウォーリフと接触をとり、彼と共にグラナダを出撃。機体の内部に乗り込み、プログラムを全て消去することで事態の解決に成功した。ちなみにこの機体は実はサイコガンダムの試作型。システムと破棄時期が同じらしいが、どうも……。ところで彼女の元ネタは岡部まりか?
マリィ
ジャックの事務所で情報処理に就いている女性。彼とリャンとの関係を知っているようで、「リャンを呼び出せ」と言うジャックに対し「私用なら自分でやってください」と返している。サングラスはOA機器用のものか。
ミツイビル
暴走したジムを電磁攻撃にて仕留めようと、文化庁の役人が追い込んだビル。
海入深月次長
文化庁の官僚。戦争で放棄された東京の中でも、海上都市の管理をする。アクティブ・バイオチップのバグにより東京を暴れ回るジムを喰い止めんと奔走、結局は哨戒中のズゴックによって救われた。ジオン兵の去り際の一言、「我々の祖国も、人の手で造られたものだからだ」には、遠征軍の郷愁が感じられる。エピローグでは、取材に訪れたハンスに対し「この街は様々な未来を夢見た都市です」と東京を説明した。
メアリ
ライアントの社長・ロブの姪。財団の窓口としてカインズたちを支えるが、彼らの失敗の理由とその裏の陰謀を知りつつも黙り続けなければならない現状に不安を感じる。最終的には叔父と袂を分かち、彼らへの妨害をやめて成功を与えた。それから12年後、彼女とカインズは中国で再会。ゼファーのため貢献した。
ライアント重工業
カインズたちの進めるロボットシステム開発のサポーターで、社長はロブ・トレーズ。
リチャード・チェンバレン局長
宇宙警察の指揮官。ギャバンではない。一年戦争ではソロモン海後方でサラミスを指揮、ガーンズと対決。この頃より負けず嫌いな性格の持ち主だったようで、敵艦に接近されると炉を停止、主砲に全エネルギーを廻し、「降伏するのか」と尋ねるクルーを一喝した。そして知略が崩れ命運尽きたときでさえ「私は負けを認めん主義だ」を叫び、その勇猛ぶりをクルーたちに示す。しかしこの時は何とか撤退を果たし、戦後は宇宙警察機構・外陽系局の局長の座に。かつてのライバル・ガーンズと共に宇宙の治安を守り続け、ウェラーの部隊にも屈せず戦った。常に荒々しいガーンズとは対照的に、少々のことでは動じない神経を持ち合わせている。誠実にして愛妻家、妻の病を機に今の職さえも引退しようとしていたが、妻より早く逝った。
「我々宇宙パトロールの正義は、いかなる暴力の前にも屈する事はない!」
リファ
リャン・レイフォン
SCNN本社の報道第2局で局長を勤める女性。ネオ・ジオンのテロ活動に際し、テロの専門家を押さえるよう指示していた。その他、ジャーナリストのジャックと連絡をとり、戦況を尋ねてもいる。彼とは一年戦争以来の付き合いであり、共にジオン蜂起を嗅ぎ付けたこともあった。
ロブ・トレーズ
ライアント重工業の野心的社長。カインズら科学者たちを抱えながらも敢えて彼らに失敗を重ねさせ、その副産物を成果とする。彼らに成功させるのは、「自分が実権を握り、上役に手柄を横取りされる危険がなくなってから」と企み、飼い殺しにしようと陰謀を巡らせていた。
ワルハマー・T・カインズ博士
一年戦争の12年も前にロボット開発に成功した工学博士。現在は自動操縦システム・ファントム1の開発責任者を勤め、エリシアを通じて自ら手掛けたMSアウターに指示を送る。技術屋上がりながらも時の政府に反感をもち、「科学者の理屈」と罵られながらもそれを貫こうと、自らの研究成果を棒に振ることも躊躇わない。晴れやかな人道主義者。マジメさが故に、世が世なら思想犯で捕まりそうな男。事実、会う将軍会う将軍みな彼には好印象を抱いていない。最期はソロモン海戦にて、ビグ・ザムの砲撃のショックにより弾丸を背に受けて吐血、エリシアに全てを託し死亡した。
「ゼファー――――人を救え―――」
