強化人間物語 アンダーZガンダムストーリー
Δ3事件
アナザーZのほうは極めて普通のアンソロジーながら、しかしMADWANGのほうは赤山氏のデュアルハーツ同様に考える多くの余地がある。それというのも、氏も「何気に描き上げたもの」なのであろうが、黒歴史の謎を繙く上で、これほど興味深い作品もないからだ。プラモ雑誌などイロイロな資料において「黒歴史は『G』のあとに訪れたものだ」と書かれているが、「地球圏を脱して外宇宙に出ていった人々」についての説明はどこにもない。アンソロジーも含め、「ガンダム」という作品を全肯定して考えた場合、それに対する答えはこの本にこそ隠されているのではないかと想像する。まあ、注訳ないと理解できないマンガなんてちょっと考えられないけど。非公式を含めれば黒歴史の最終章に置かれるであろうこの作品、このマンガののち恐らく太陽系連邦は敗北したのだろう。外宇宙連邦に降りて地球圏を脱する間際、彼らは∀をここに残したのではないかと。私はそのように想像するのである。
シヴァ・イップス
DEFと精神的に融合することができる、AE社の生化学部門で作り出された次世代強化人間。あまり高度な強化は施されておらず、精神面・肉体面では若干弱さが残る。MS訓練のためにアイランド7に連れられた。友達思いで優しく健気、天然ボケもかますような言うなればちょっとしたプルもどき。後にサイコガンダムに対処するため狂人の別人格を発動させることを試みたりもしたが、何とか自我と命は取り留めた。後にコールドスリープで眠りに就き、千年の先に目覚めた。毎度毎度やたらと胸を強調した衣装を着せられてしまう。普段はもう一人の自分・シヴァダッシュに苦しめられているが、本人はいたって平気。
エラン・デ・マクニコル女史
シヴァから「おばちゃん」と呼ばれる、強化人間たちの専属サポーター。生化学部門と協力してシヴァの育成にあたった。以前にメガニカの育成経験があり、その道ではそれなりのプロフェッショナルだったものと思われる。ただの強化人間職人のクセに志は高く、「人と機械との融合」を目指して研究を進めてきたが、その実態は「強化人間と兵器との融合」に過ぎなかった。戦後はコールドスリープで未来へと飛び、シヴァのクローン・ジールを開発した。どうでもいいけど、AE社ってホントに秘書顔の方が多いですね。
ディコーダ・エス・ヴァレンシュタイン
身体のほとんど、約80%がサイボーグ化されている無敵の強化人間。本気になれば素手でMSでさえ破壊可能。連邦の軍艦でアイランド7まで送り届けられ、降艦の際に軍人が言った「つくりものか」の言葉に大変腹を立てていた。男っぽいが実は女のコであり、強化以前は花を愛でるような優しい人格をもっていた。強化のあまりその深層意識すら失いかけるも、シヴァとの友情だけは忘れることはなかった。その後はコールドスリープで眠りに就き、遥か未来では素っ気無い性格ながらも仲間の強化人間たちと仲良くやっている。
メル・メガニカ
シヴァやデコーダ、そしてコロニーの危機に際し、エランがコールドスリープから呼び覚ました「もう一人の強化人間」。どこか間の抜けた、そしてちょっとしたノーテンキムスメ。ハンブラビ・Sで出撃を命ぜられ、その随一のコンピュータースキルを以ってコロニーの運命を救った。本来は戦闘用で作られたが、そちらのほうがメインになってしまったようである。でなければ、彼女ほどの実力者が眠りに入らされるなど考えられない。しかし戦後は本当の意味でのコールドスリープに入り、目覚めた先は千年後。彼女の技術はその時代においても通用していたという不思議。
「さっすがー!」
アスガルド
ティターンズで育てられ、戦後アクシズに与した木星帰りのニュータイプ。シヴァのサイコミュと共振、その強大な力に気付かずベルベットに諌められている。彼女とは対照的に超強気、力に任せて数万キロ離れた機体を狙撃しようなどとも考えたりする。しかしそのあまりの自信過剰のせいで最後まで己の敗北を認められず、サイコガンダムのサイコミュに呑みこまれてベルベット共々死亡。
「いい音だーーずっと昔に聞いたことがある」
ガブリエル
ルシフェルと共に、アイランド7の防衛システムに採用されたメインAI。無数のサイコミュ反応を前に生体干渉現象が現れ、動きを止めた。その事態にビットコントロールシステムを操るエランは驚きを隠せなかった。
シヴァダッシュ
シヴァの中に潜む、もう一人の人格。刷り込みに使われたジオン系の強暴なパイロットの意識が生きており、それがダッシュの精神形成にも大きく関わっている。優しいシヴァの人格をも呑みこまんほどの勢いをもち、サイコガンダムのサイコミュに獲り付くほどの力を誇っていたが、永き間のコールドスリープによって少しはおとなしくなったらしい。
ディフォルティータ
エランからシヴァへプレゼントされたハロ型ロボットだが、実際は「動端末」と呼ばれるシンクロシステムのひとつ。戦時においてはガンダムの戦闘プログラムとして活動、成人男性の意識イメージを持ち、ダッシュによって破壊されたシヴァの精神を助け出した。後に彼女のためにシヴァとの構造的融合を図るが失敗、戦後このシステムがどうなったのかはどこにも語られていない。
ベルベット
ティターンズで育てられ、戦後アクシズに与した木星帰りのニュータイプ。冷静沈着、大局的にモノを観る力があり、アスガルドのロマンティストで自信過剰、暴走し易い性格を支える立場にある。髪型も彼女とは違ったポニーテール、索敵能力にも優れる他、どちらかというと後方支援型。サイコガンダムのサイコミュに呑みこまれ、脱出も叶わずアスガルド共々死亡。
「どうかしてるゾ…」
ルシフェル
ガブリエルと共に、アイランド7の防衛システムに採用されたメインAI。無数のサイコミュ反応を前に生体干渉現象が現れ、動きを止めた。その事態にビットコントロールシステムを操るエランは驚きを隠せなかった。
