ガイア・ギア
マハの反乱
この作品に関しては監督の弁がほとんど残されていない他、当のサンライズですらその存在を抹消したがる始末である。しかしその作品としての価値は高く、プレミア本となった現在でも「大金はたいてもいいガンダム本」であることは間違いない。復刻を望む声が多いのも理解できる。しかしまあ巷で思われている以上に「かつてのシャア」についてはあまり語られていないのも(∀で黒歴史にあまり話が割かれていなかったのと同様に)事実で、全くの新作として読むことをお勧めしたい。というか、クズのようなG-SAVIOURをオフィシャルにしてまでこの名作を抹殺する必要があったのか心底理解に苦しむ。主人公はシャアのクローンであり、南の孤島で舞台の幕は開く。しかし当初彼は自らが偉人のコピーであることは全く知らず、ジオンの復興を夢見る組織によって担ぎ出されることに嫌悪感を覚えるのだが、それを取り締まるのはあの人狩り組織「マハ」。彼らは彼らで、連邦とは全く異なる意志のもとで動いており、両軍はサイド2のヘラスで衝突することになる。
ズィー・ジオン
0155、活動を開始。アザリア少将以下、シャア信奉者によって建てられた私設軍隊。又の名をメタトロン機関。サイド2ヘラスを拠点に活動、クローンによるシャア復活を拠り所とし、ジオニスト運動に携わる。しかしマハの猛攻や連邦の懐柔策、アフランシの思想教育の前に失敗を重ね、遂には実行力を失った。
マン・ハンター
0090年代、不法居住者摘発の名目で軍警察の一部局として成立。0104、0186、0197と度重なる増強を経て一個軍団としての勢力を確立、0203、指揮官・ダーゴル大佐は地球逆移民計画を実行。ズィー・ジオンの拠点・ヘラスへの進駐を皮切りに、地球はバイエルン地方への降下を試みる。大佐の戦死をもって壊滅した。
アフランシ・シャア
メタトロン機関リーダーにして、シャアのクローン。しかし本人はそのことに気付かず、19年間を南洋の島で暮らしていた。脳内にチップが埋め込まれており、それが失われた遠い記憶に反応する。自我が強く、シャアのクローンであるにも関わらずシャアとなることを拒んだため、アザリアを始めとしたズィー・ジオンの高官たちは彼を見限ることに。幼いというよりは無欲な、という表現が的確な性格で、当人はエヴァリーのため、自分の存在を守り抜くために戦っている。ちなみにこのラジオドラマ版は横堀悦夫という俳優兼声優が彼を演じ、大竹まことがを解説している。戦後はとある土地に渡り、エヴァリーと素敵な日々を送っているようだ。
「貴様のその偏見!許せないなっ!」
エヴァリー・キー
南洋の島の住民にして、アフランシの恋人。褐色の、健康そうな身体を持つ女性。幼いおりより二人は仲良しで、いつも一緒に海へ潜っていた。まあイロイロあったのだろう。そののち彼を追ってホンコンまで付いて来てしまったものの、キャリと共に島へと帰る。それから先はアフランシの身を案じ、マリーン・ソーという偽名を使ってズィー・ジオンに接近。そして事態の収拾を願ってウルの捕虜になり、アフランシによって無事助けられる。戦後は二人揃ってイギリスに渡り、またかつてのような野生の生活を送っている。かの地でアフランシの子を身篭った。
「……赤ちゃん、いましがた動いたみたい」
クリシュナ・パンデント
ズィー・ジオンにおける何でも屋の少女。数ヶ国語を喋ることができる上に精神的にも強いものを持ち、少々のことでは動じない。しかしハンググライダーでスパシアス号に飛び込んできた敵・ウルと親交を深めるも、その度胸と心を許し過ぎたことが災いして後に拉致されてしまった。一度は奇跡の生還を果たすも、あろうことか再びウルのもとに渡り、彼の支援をする。コイツなかなかのカテジナさん。ちなみにこのラジオドラマ版は、チェーン役の弥生みつきが演じている。
「うそ言うんじゃないよ。エヴァリー・キー!」
ウル・ウリアン少尉〜中尉
実戦部隊の指揮を執った、マハ随一のエリート兵。一見ただの軟弱青年に見えるが、スパシアス号に素性を隠して潜入したり、マン・マシーンに乗って前線に出たりと、なかなか度胸のある男である。どうやら「悪意を消す」という能力を持っているらしく、アフランシにすらその正体を見破られることはなかった。ダーゴルの「連邦の腐敗は内部からの修正が必要である」という考えに同調、協力する反面、ダーゴルからマハの実権を奪い取ろうと画策していた。最期はアフランシによって消滅させられる。タチの悪いクロノクルと想像されてほぼ間違いが無いが、その向こう見ずなチャレンジ精神はギュネイにも似る。
「……すてきだよ」
